朝のお弁当づくりで台所に立っていると、だんだん腰が重くなってくる。
スーパーをひと回りする頃には、カートにもたれたくなる。
ソファから立ち上がって歩き出す最初の数歩が、なんだかぎこちない。
40代・50代は、家事にお仕事、家族のことと、自分の体はついあと回しになりがちな年代です。「年齢のせいかな」「みんなこんなものよね」と、腰の痛みをそのままにしていませんか?
実は腰痛は、「どんな時に痛むか」で大きく3つのタイプに分かれます。タイプが違えば、原因になっている筋肉も、ゆるめる場所も変わってきます。
今日は、当院で大切にしている「痛む場面から腰痛のタイプを見分ける考え方」をご紹介します。ご自分の腰と照らし合わせながら、読んでみてくださいね。
まずはセルフチェック
ふだんの生活で、いちばん思い当たるものはどれですか?
| こんな場面でつらい | タイプ |
|---|---|
| 台所仕事や買い物など、立ちっぱなし・歩きっぱなしでだんだん痛む。少し前かがみで休むと楽になる | タイプ1:反り腰タイプ |
| 椅子やソファ、車から立ち上がって、歩き出す最初の数歩が痛い | タイプ2:お尻ガチガチタイプ |
| パソコン作業や車の運転など、座っているとお尻や脚がしびれる・痛む | タイプ3:まっすぐ腰タイプ |
いくつか当てはまる方も少なくありません。それも大切なヒントになります。
タイプ1:立ちっぱなし・歩きっぱなしがつらい「反り腰タイプ」
こんな方に多い
- 夕飯の支度で台所に立っていると、腰が重く、痛くなってくる
- 買い物の途中で、カートにもたれたり、ベンチで休みたくなったりする
- 少し前かがみで休むと、また歩けるようになる
- 「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」と言われたことがある
なぜ痛むの?
脚の付け根(股関節の前側)やお腹の奥には、腰の骨と脚をつなぐ筋肉があります。この筋肉が縮んだまま固まってしまうと、腰を前へ引っぱり、腰が反りすぎた状態になります。
腰が反ると、背骨の中の神経の通り道が狭くなります。立っている時間や歩く時間が長くなるほど反りが強くなるので、だんだんつらくなってくるのです。前かがみで楽になるのは、通り道が少し広がるからです。
当院でのアプローチ
太ももの付け根の外側や、お腹の奥にある「腰と脚をつなぐ筋肉」をやさしくゆるめ、腰の反りすぎを整えていきます。
タイプ2:立ち上がりの一歩目がつらい「お尻ガチガチタイプ」
こんな方に多い
- 椅子やソファ、車から降りて、歩き出す最初の数歩が特に痛い
- 歩いているうちに、少しずつ楽になってくることもある
- お尻の筋肉を押すと、かなり硬い
なぜ痛むの?
お尻の大きな筋肉(大臀筋:だいでんきん)がこわばっていると、脚に体重がかかった瞬間に、お尻の中を通る神経をギュッと締めつけてしまいます。
そのため、体重が乗る「歩き始め」に痛みが出やすいのが特徴です。タイプ1と同じく歩く時の痛みですが、つらくなるタイミングと、原因になっている場所がちがいます。
当院でのアプローチ
お尻の筋肉のこわばりをほどき、体重がかかっても神経が締めつけられにくい状態を目指します。
タイプ3:座っているとつらい「まっすぐ腰タイプ」
こんな方に多い
- パソコン作業中や、通勤・買い物で車を運転している時に、お尻や脚がしびれる・痛む
- 「椎間板(ついかんばん)ヘルニア」と言われたことがある
- 腰のカーブが少なく、背中から腰がまっすぐ
なぜ痛むの?
原因は大きく2つあります。
- お尻の奥の筋肉が固まっている
お尻の深いところには、梨状筋(りじょうきん)など、股関節を支える小さな筋肉が集まっています。ここがこわばると、座った時に神経を締めつけて、脚にしびれや痛みが出ます。 - 背骨を支える小さな筋肉が、うまく働いていない
背骨のすぐそばには、腰の自然なカーブを保つ筋肉(多裂筋:たれつきん)があります。この筋肉の力が落ちると、座った時に腰がまっすぐ(あるいは丸く)なり、背骨のクッションに負担がかかりやすくなります。
当院でのアプローチ
お尻の奥の筋肉をゆるめるとともに、背骨を支える筋肉がまた働けるように刺激を入れ、腰の自然なカーブを取り戻していきます。
3つのタイプを並べてみると
| 反り腰タイプ | お尻ガチガチタイプ | まっすぐ腰タイプ | |
|---|---|---|---|
| つらい場面 | 台所仕事・買い物など、立つ・歩くが続く時 | 立ち上がって歩き出す時 | パソコン・運転など、座っている時 |
| 腰の状態 | 反りすぎ | — | まっすぐ・丸い |
| 主な原因の場所 | 脚の付け根・お腹の奥の筋肉 | お尻の大きな筋肉 | お尻の奥の筋肉+背骨を支える筋肉 |
| よく言われる病名 | 脊柱管狭窄症 | (狭窄症に似た症状) | 椎間板ヘルニア |
同じ「狭窄症」「ヘルニア」と言われていても、つらい場面によって、ゆるめるべき場所は変わります。
「マッサージや湿布でごまかしながら、なんとか毎日をこなしている」という方は、原因の場所とアプローチがずれているのかもしれません。
こんな時は、まず病院へ
次のような症状がある時は、整骨院より先に、医療機関を受診してください。
- 転んだ・ぶつけたなど、はっきりしたケガのあとから痛い
- 熱がある、安静にしていても夜中にズキズキ痛む
- 脚の力が急に入らなくなった
- お尻のまわりの感覚がおかしい、おしっこやお通じが出にくい
- 体重が急に減っている
さいごに
毎日、仕事に家事にがんばっている腰。「年齢のせいだから」とあきらめる前に、一度その痛みの“出かた”に目を向けてみてください。
たかばたけ整骨院では、まず痛む場面や、お仕事・家事など毎日の過ごし方をじっくり伺い、あなたの腰痛がどのタイプなのかを見極めてから施術を行います。
「台所に立つのがつらい」「運転中に脚がしびれる」など、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
